マンションオーナーの悩み(5)人間の生活
住んでみないと判らない人の生活
何だかんだと、経費節減に努めても、家賃の下がり具合とは比較にならない場合も有ります。
市場経済の世の中ですから、逆らうわけにはゆきませんが、不動産屋さんは、建物の内容にはあまり興味が無くて、もっぱら宅建
関連の事や自治体の条例などに違反しない様に、又客とのトラブルにならない様に努めています。
勿論それで良いのでしょうが、せっかくオーナーが頭を使って差別化を図っても、その違いを上手く説明出来ません。
普通の人が誰でも気が付くのは、形や色ですから、建物自体にお金を掛けてもあまり家賃とは関係無く本当に賃貸物件を経営
する人は安い木造の物件にするそうです。
税制面でも違いますから、場所さえ良ければ、RCなどで賃貸物件を作るのは、愚の骨頂という事です。
確かにそうかも知れませんが、自分でもそこに住みたい人にとっては悩ましいところです。
建物の耐久性は勿論ですが、気密性なども大きく違いが有りますから、やはり住み心地はRCに軍配が上がる筈です。
しかし、両親と一緒に暮らしていた人が、独立して自分で都会に暮らす場合、今まで意識したことが無かった、人の生活に欠かせない、
掃除とか炊事とかが上手く出来ない人が多いのです。
普通の表面的な掃除は出来ますが、浴室の下水トラップの中やキッチンのトラップも大抵はそこの家の主婦、即ちお母さんが
やりますから、子供がやる事は先ず無いでしょう。
飛行機のキャビンアテンダント(昔はスチュワーデス)の人が長い髪の毛を浴室のトラップに何回も詰まらせて業者を困らせたり
包丁を蛇口に切りつけて大きな傷を付けたり、ステンレスの流しを切ってしまう人も居ます。
家でお母さんのやる事を全部マスターしてから独り立ちする人は少ないでしょうから、或る意味仕方ないとも言えますが、自分の
ゴミはきちんと始末して貰いたい物です。
不動産屋さんの話では、専業主婦が居る家庭では、綺麗で独身者の部屋が一番汚いのは何処も同じだそうです。
それなのに入居を決める時には、結構細かい所を見て何か言うので、こちらもルームクリーニングの業者に細かな注文を付ける事になります。
ホテルのインスペクター(検査人)は客室の整備をチェックしますが、空き部屋で他人の気配を消す事に重点を置きますが、一番
良く判るのは、やはり水周りです。
水周り、トイレや洗面所を使わない人は殆ど居ない筈ですから、そこを綺麗にするだけで随分感じが違って来ます。
賃貸物件では、水道水のタンカル(炭酸カルシュウム)が主体の汚れを綺麗にするだけでかなり見栄えが違います。
水道水の中の僅かなカルシュウムと、空気中の酸素が反応して炭酸カルシュウムの白いシミが出来ると言いますが、実際には
他の汚れも混じった状態ですから、取るのは結構ノウハウが有ります。
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