マンションオーナーの悩み(28)困った事ⅩⅣ
ガス給湯器のエコ
ガス給湯器の熱効率は飛躍的に高く、最近の最新型ではこれまで排気の中に混じって出ていた水蒸気さえも
出なくなる程に熱を回収する給湯器を宣伝していますが、残念ながらちょっとした問題が有ります。
給湯器からの燃焼排気中の水蒸気はかなりの酸性で、カタログの説明によると、排気中の水蒸気さえも水蒸気
でいられない程に熱効率を上げたので、かなり強い酸性の液体が排気の中から出て、それを一旦中和する装置
を備えている様ですが、それでも未だ酸性度が強く、そのまま下水に流す場合は雑俳水用の配管に直結する様
にと注意書きがあります。
それは何故か、コンクリートを酸性の廃液がセメントを溶かしてしまうからです。
ですから、マンションの様に、給湯器用の排水を準備して居ない所では、一旦浴室に酸性廃液を専用の配管を通
して特別な中和処理をする装置が別売りで準備されていますが、それが結構なお値段なので、エコ、エコと言っ
てもどうエコなのか考えてしまいます。
勿論戸建の場合はその浴室内で処理する特別な設備を使わないで、セメントを使わない塩ビ管等を通して雑俳水
排水升に接続すれば、さほどの投資は必要無いかも知れませんが、普段水が貯まる構造の升なら良いでしょうが
うっかりしてコンクリートやモルタル類に廃液が触れない事を確認する必要が出て来ます。
それにしても、エコは良い事ですが、業者任せで工事出来ない可能性もあり、かえって後で考えもしなかった事
故になるのは困ったものです。
ガス暖房機の排気にも注意
最近ではFF暖房機の需要が減って、排ガスも室内に放出するタイプが良く売れると販売店の人から聞いた事が
あります。
FFとは(Forced Fiue)の略だそうですが、燃焼に必要な空気を建物の外から吸入し、排気は又外に出すので、
室内の空気がクリーンな事で知られていますが、燃焼後の排気に含まれる水蒸気も外に出されますので、乾燥する
のが欠点では有ります。
エアコンによる暖房がかなり良くなっているから売上は少なくなっているのででしょうが、しかしガスで暖房した
い場合は室内の空気をキレイに保つのはやはりFF暖房機かも知れません。
この暖房でも、排ガスの中には水蒸気が多く含まれていて、建物の外壁から外に出ると急に液化して強い酸性の液
体が排気筒の先からポタポタしたたり落ちるのです。
くれぐれも、下にコンクリートが無い場所かどうか調べ設置しないと痛い目にあいます。
マンションのベランダ等に廃液が垂れるとセメントが解けて穴が空いてしまいます。
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