マンションオーナーの悩み(29)困った事ⅩⅤ
床材(フローリング)
普通のフローリングではキャスター付き椅子の使用は出来ません。
建築当初はホテルの様に個室は絨毯、DKは無垢材のフローリングでした。
DKを無垢材(合板では無く、単板)のフローリングでした。
それは、普通の合板製のフローリングは極表面のみUV硬化のセラミック塗装等で硬いのですが、その下は柔らかい材質
なので、キャスター付きの椅子を使うと、表面の硬く薄い層だけが剥がれてしまいます。
この事実については案外知られていません。
床材の箱の外側にはそれについての注意書きがありますが、床貼り職人は読む事が出来ますが、一般ユーザーが目に
する事は出来ません。
そもそも、個室の絨毯が好まれなくなったのは、絨毯にダニが多く居るとの報道からでは無いでしょうか。
海外や、国内でもホテルは絨毯と相場が決まって居ますが、自分達が掃除する部屋では絨毯が嫌われたのです。
絨毯でもきちんと掃除すればダニの温床などにはならないのですが・・・。
当時は、空き部屋の掃除は高温の水蒸気を吹き付けて、絨毯の毛並みを立てるのと、洗剤を使っての掃除や、ダニの撲滅
を意識した清掃を特別に行っていましたが、不動産業者や一般の入居者の方達に、理解される事は無いと思いフローリン
グに改装してしまいました。
しかし、DKの無垢材使用のフローリングはそのまま使用しています。
ですから、椅子とテーブルの食卓という生活でもフローリングの表面が剥がれたりする事はありませんが、子育て中の家
庭ではどうしても物を落とすのか、フローリングの表面に凹んだ傷が付いてしまいます。
セラミックの微粉を混ぜた塗料で表面処理をしているとの事ですが、小さい傷は免れません。
床の傷はどれ位まで許されるのか?
勿論、人によって様々でしょうが、最大公約数的なところは何処か、で床の張替えの時期が決定されますが、やはり無垢
材のフローリングは材料の価格が高く付きます。
直張り(じかばり)用のフローリング材を直接床面にある軽量コンクリートにエポキシ系接着剤で貼ります。
直張りの場合は不陸(ふりく)と言って、コンクリートの床は凸凹が有って、綺麗な平面ではありません。
絨毯敷の個室をフローリングにする時も、かなりこの不陸の問題に苦労しました。
ですが、DKについては既に直張りの床になっていますが、多少の凹みは接着剤を盛り上げて何とかフローリング工事を行
ってありますから、剥がす時はかなり強固な接着剤を不陸を考えながら剥がす事など至難の業です。
従ってどうやって不陸を克服するか、普通の業者では、又接着剤を盛り上げてつじつまを合わせてしまいます。
ですから、中央部分はかなり綺麗ですが、部屋の端には時としてかなりの段差のある部屋があります。
勿論、その程度では実用上差し支える事は有りませんが、気分的にはすっきりしません。
無垢材フローリング(ブナ)

合板フローリング
キャスター付き椅子を使うと表面が剥がれます
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