新米大家奮闘記(7)
工事は始まったけれど
電気メーカーのサラリーマンだったので、丁度或るプロジェクトが終わって、それを事業化するための量産手法の開発
に携わっていましたので、職場は三浦半島に有り、現場事務所の打ち合わせに出るのは夜中になってしまいます。
施工業者は入札で決め、あの黒部ダムの工事に関わった一部上場会社に決まっていました。
当時は、リゾートマンションの建設に忙しく、こうした小さな規模の工事は今後やらないと言う事でしたが、外断熱という
あまり多くない工事なので大手建設会社に決まって内心ホットしていました。
現場事務所では、週一で打ち合わせが有り、色んな事や物を決めなくてはいけません。
こちらも期間を決めての仕事ですから、夜中までの勤務になってしまいます。
三浦半島から駆けつけるのは結構大変でした。
数十項目の議題が有り、即決を求められます。
しかし、不思議なもので、40代半ばを過ぎた頃から、結構即決で物事を決められる様になっていましたから、そんなに
苦痛ではありませんでしたが。
それにしても、住居建築というものはありとあらゆる職種が関わり、それぞれにノウハウが有って、勉強させられました。
景気動向を表す指標の中に「住宅着工件数」というものがある訳が解る様な気がしました。
工業製品の殆どはJIS規格などの規格が有って、別の職種に属する物同士の連結にはそうした他の規格も知らなくては
ならない事がとても多いと判りました。
特に規格が無くても、安全性や寿命の観点から、或る種決まった設計や施工方法が有って、結構面倒なものです。
ウィステリア梅ヶ丘のゴミ置き場は、居住棟から離れて独立して建っていますが、その工事を見て、びっくりしたのは、
基礎工事をするのに、地面を深く掘って、大人の腰位も、物凄く太い鉄筋を配筋していたので、思わず設計士に「どうし
てゴミ置き場にこんなにお金を掛けるのですか?」と聞くと、その設計士氏は、「計算通りやるとこうなるんでですよね」
と言います。
何の計算通りか解りませんが、馬鹿ばかしいので、そんなに丈夫にする必要があるなら別として、普通にやって下さい
と注文しました。 勿論基礎がやわで壁が倒れる様では困りますが、そのままでは明らかに過剰品質です。
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