マンションオーナーの悩み(13)デジタルの前に(2)
デジタル前の話2
東京電力など、電力会社が作る電気は交流と書きましたが、どんな電気も発電所から電線を通じて運ばれるわけで、同じ太さの
電線ならば、出来るだけ高い電圧の方が都合が良いのです。
それは、電気のエネルギー量は簡単に言うと、電圧×電流 なので電流を多く流そうとすれば太い電線を使わないと大電流を流す
事が出来ません。
それは遠くまで繋ぐ電線全部を太くするよりは、細い電線の方が経済的ですし、唯電圧を高くすれば、そこそこのエネルギー量を運
ぶことが可能だからです。
電力会社の大きな鉄塔は、出来るだけ直線的に張りたいため、山奥にも立っています。
しかし物理的な理由も有って、その太さや強度が決められている筈です。
ですから発電所で作られた電気は一旦都合の良い電圧に変換され、送電線に送り込まれ、送電されます。
電気事業連合会によると、発電所も色々な発電所が有るので、次の様だそうです。
発電所 数千~2万ボルト
↓
発電所併設変電所 27万5千~50万ボルト
↓
送電線
↓
超高圧変電所 15万4千ボルト
↓
一次変電所 6万6千~15万4千ボルト → 鉄道会社&大規模工場
↓
中間変電所 2万2千ボルト → 大規模工場
↓
配電変電所 6600ボルト → 大規模ビル・中規模工場
↓
柱上トランス 200~100ボルト
↓
家庭
と書いてあります。
各工場などの高い電圧で受け取る場所には、それぞれに専用のトランスが置いて有り必要な電圧に変換して使っています。
家庭に配られる前の柱上トランスは電柱の上の付いています。
ウィステリア梅ヶ丘では、専用のトランス置き場が有り、東京電力の管理になっています。
そして、各戸には200ボルトが配電されていますから、全体の容量は、100ボルトで受け取っている家庭より倍になっています。
又、ここで言う200ボルトは単相と言って、電線が二本なのですが、工場などで使う電気は三相と言って三本の電線で送られ、
それだけに多くの電力を送る事が出来ます。
又動力線と言って同じ200ボルトでも三相の物が工場などでは使われていて、これも力率改善処置をすれば契約料金が安くなるのではないでしょうか。
力率改善のために、昔、PCBの入ったコンデンサーを大量に使ったため、今でも完全には回収出来ていないのです。
電圧が高くなると、良い事ばかりでは無く、絶縁の問題が大きくなります。
しかし、海外の国では110ボルト~240ボルトまでいろいろ有り、電圧の高い地域ではそれだけ馬力の強い電気機器が使えます。
庭の植木の剪定などで出たゴミを粉砕するシュレッダーなどは、家庭用でも輸入してモーターを日本の電圧にした物は殆ど馬力
不足であまり使い良く有りません。
トイレの手をかざす乾燥機も最初はとても使い物になる物ではありませんでした。
とにかく家庭用の電気機の輸入品はよく確かめる必要が有ります。
2013/2月、神田藪そばが火事で焼け、漏電ではないかと言われましたが、建物が古く、大正12年の建築という事なので、
その当時の電気配線は、二本の電線を碍子(がいし)と言う瀬戸物の絶縁物で浮かせて配線していた筈です。
電線の外側の被覆も今とは全く違うので、もし電気配線がそのままの状態だったら、充分に考えられる事故です。
水道管等は取り替えても電気配線はどうでしょうか。
現在は家庭ではFケーブルと言う二重に絶縁された電線で、そのまま天井裏にころがして配線する事が許されています。
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