マンションオーナーの悩み(23)困った事Ⅸ
耐候性
コンクリート、石灰岩を原料にしたセメントと骨材としての砂と砂利を混ぜた物ですが、自然の石灰岩が水によって侵食されて
巨大な洞窟が出来たり、中国にある奇妙な景観を造る事を私達は知っています。
しかし、人が造ったコンクリートの建物が雨水によって侵されているのはあまり感じないかも知れません。
ウィステリア梅ヶ丘は、屋上防水のための防水層の上に、保護用に軽量コンクリートを被せていましたが、出来たばかりの時
は表面は滑らかでしたが、年数を重ねるうちに東京辺りに特に多い酸性雨によって表面の滑らかさを保っているセメントだけが
流れてしまい、砂だけが残り、その砂も手で触るだけでザラザラと取れてしまいます。
しかも厄介な事に、そのザラザラした表面に汚れか或いはカビでも生えるのか、排ガスなのか黒く汚い色が付きます。
高圧洗浄機で洗えば綺麗になりますが、砂も汚れと一緒に流してしまうからです。
それを防ぐには、耐候性の高いペンキ塗りか、タイルの様な焼き物しか今のところ材料が有りません。
カラー鋼板とかガルバリューム鋼板とか、外板用の建材の種類は有りますが、どれも表面に傷が付けばそこから腐食が進むし、
どちらかと言えば傷がつき易い材質です。
中性ヨーロッパの建築物の様に自然の石を材料にした物以外では、大なり小なりこうした耐候性の問題は残ってしまいます。
国産の大谷石は50年位が寿命の様で、ボロボロと崩れてしまいます。
自然の材料でも酸性雨に溶けてしまう物や人工の化学物質では、紫外線で劣化してしまいます。
冬の雪
雪国では無いので雪に対する備えは一般てきでは無く、雪掻き用品さえ満足ではありませんが、最近では一冬に一度か二度
の降雪日が有り、除雪には大いに悩まされるところです。
雪国でも、公的道路は自治体が除雪しますが、個人の建物や細い道は自分達で雪掻きするしか無く、屋根の雪下ろしはそうし
た人材の取り合いになってしまいます。
高齢者の一人暮らしでは、ボランティア頼みになってしまいます。
外廊下の雪はうっすら積もっても滑り易くなりますから、かえって雪が積もっているのが判る方が良いかも知れません。
下手に雪掻きしておくと安心感が災いするかも知れませんが、悩むところです。
駐車場の雪掻きも、車を良く使う人と殆ど使わない人では、話が違って来て、少しぐらいの雪でも道路は早く溶けてしまいます
から、仕事に使う方は雪が無い方が良いのですが、切り返しで車庫入れ操作をする場合は、除雪した雪を何処に置くかが問題
になります。
雪掻き作業をする人にきちんと伝えないと、切り返しに使う場所に雪山が出来たりして、そこを使う人から叱られてしまいます。
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